ChatGPT・Claude・Gemini で入力した情報を学習に使わせない設定と、法人プランでの扱い


SETODEZA合同会社 代表 / せとうちAI 編集長
BBT大学卒業。システム開発・スタートアップ支援・マーケティングを経て生成AI事業を開始。SETODEZA合同会社代表として岡山・香川の中小企業へのAI導入を支援するほか、岡山市ももスタ「NoCodeBootCamp」を運営。せとうちAIの企画・編集を担当。
社員が個人のアカウントで ChatGPT や Claude、Gemini を使っていて、「入力した社内の情報が AI の学習に使われていないか」と気になっている経営者・管理担当の方に向けた記事です。
- この記事の対象
社員が個人のアカウントで ChatGPT・Claude・Gemini を使っていて、入力した情報の扱いが心配な中小企業の経営者・管理担当
- 結論
- Claude と Gemini は個人向けに学習に使わせない設定があり、ChatGPT にも同様の設定があるとされる(公式ヘルプで確認)
- ChatGPT Business・Enterprise と Claude の法人向けは既定で学習に使わず、Google Workspace は対象のエディションで許可・指示なしに学習に使わないと説明している(2026年10月時点)
- 設定をオフにしても、一定期間の保存・フィードバック・安全のための確認は残る
- 会社としては、使っているサービスとアカウントを把握し、守りたい情報は入れないか法人向けのプランに移す
社員が個人のアカウントで ChatGPT や Claude、Gemini を使っていて、「入力した社内の情報が AI の学習に使われていないか」と気になっている経営者・管理担当の方に向けた記事です。
先に答えを書きます。Claude と Gemini には、個人向けに学習に使わせないための設定があります。ChatGPT にも同様の設定があるとされています(公式ヘルプで確かめてください)。法人向けでは、ChatGPT Business・Enterprise と Claude の法人向けは既定で学習に使わず、Google Workspace は対象のエディションで、顧客の許可・指示なしに学習に使わないと説明しています。ただし、設定をオフにしてもゼロにはならない部分があります。内容は2026年10月時点の各社の公式情報です。
「学習に使わせない設定」とは
生成AIの「学習に使う」とは、利用者が入力した文章やファイル、AI の回答を、AI モデルを改良するためのデータとして使うことです。オプトアウトとは、サービスが既定で行っていることから、利用者が自分で外れる手続きのことです。ここでは「自分の会話を学習に使わないでほしい」と、設定で伝えることを指します。
気をつけたいのは、「学習に使わない」と「保存しない」は別だという点です。学習に使わない設定にしても、会話が一定期間サービス側に保存されることがあります。
3社の設定と法人プランの扱いを同じ項目で比べる
| 項目 | ChatGPT | Claude | Gemini(個人の Google アカウント) |
|---|---|---|---|
| 学習に使うかの設定(個人向け) | 設定の Data controls に、モデルの改善に使うかの項目があるとされる(公式ヘルプの要約による。名前・場所は要確認) | プライバシー設定の Model Improvement(公式ヘルプの英語表記) | 「Gemini アプリ アクティビティ」の「アクティビティの保存」をオフ(日本語のヘルプの表記) |
| 学習に使わせないときの保存 | 公式ヘルプで確認 | 30日 | 72時間 |
| 学習に使わせるときの保存 | 公式ヘルプで確認 | 5年 | 自動削除の既定は18か月。人が確認したチャットは最長3年 |
| 履歴を残さないチャット | 公式ヘルプで確認 | Incognito chat は学習に使わない | 一時チャットは学習に使わない(72時間保持) |
| フィードバックを送ったとき | 公式ヘルプで確認 | 会話全体を最長5年保存し、学習に使われることがある(法人向けも同じ) | オフでも、送ると「学習に使わない」の例外。直近24時間のチャットなども使われる |
| 法人向けの扱い | Business・Enterprise は既定で学習に使わない | Team・Enterprise・API などは既定で学習に使わない | Google Workspace は、対象のエディションで、顧客の許可・指示なしに学習に使わない |
| 管理者ができること(確認できた範囲) | Enterprise のオーナーが保持期間を設定(最短90日) | Team・Enterprise のオーナーが、メンバーのフィードバック送信を止められる | 公式ヘルプで確認 |
Claude・Gemini と ChatGPT の法人向けの欄は、各社の公式ページの原文で確かめました(2026年10月時点)。ChatGPT の個人向けの欄は、公式ヘルプの本文をこの記事の作成時に読めなかったため、検索結果に出た公式ヘルプの要約によるか、「公式ヘルプで確認」としています。
ChatGPT:個人向けは公式ヘルプで確認、Business・Enterprise は既定で学習に使わない
個人向けのプラン: OpenAI の公式ヘルプ(Data controls FAQ。本文は未取得)の要約では、設定の Data controls に、会話をモデルの改善に使うかどうかの項目があるとされています。日本語の画面での名前と場所、オフにしたときの扱い、履歴を残さないチャットの扱いは、公式ヘルプと実際の画面で確かめてください。
法人向けのプラン: OpenAI の管理者向けの教材(OpenAI Academy)は、ChatGPT Enterprise と ChatGPT Business の法人のお客様のコンテンツを、既定ではモデルの学習に使わないと説明しています。Enterprise では、ワークスペースのオーナーがデータの保持期間を決められます(最短90日)。
Claude:2025年8月から、個人向けは「選ぶ」形に
個人向け(Free・Pro・Max): Anthropic は2025年8月28日に個人向けの規約を更新し、Free・Pro・Max の利用者に、会話をモデルの改善に使ってよいかを選んでもらう形にしました。これらのアカウントで使う Claude Code も対象です。
- 許可した場合: データの保存期間は5年
- 許可しない場合: これまでどおり30日
選択は、プライバシー設定でいつでも変えられます。公式ヘルプでは、この設定を Model Improvement と表記しています(英語の表記です。日本語の画面での名前は、画面で確かめてください)。
公式ヘルプによると、許可していなくても学習に使われることがあるのは、次の3つの場合です。
- 安全のための確認(安全レビュー)の対象になった場合
- テストのプログラムなどに自分から参加した場合
- 評価ボタン(親指のボタン)でフィードバックを送った場合
また、公式ヘルプで Incognito chat と呼ばれる履歴を残さないチャットは、設定で許可していても学習に使われません。
法人向け(Team・Enterprise、API など): 法人向けの製品の入力と出力は、既定で学習に使われません。2025年の個人向けの規約の更新も、Team・Enterprise や API などの法人向けの規約のサービスには当てはまりません。例外は、評価ボタンなどで明示的にフィードバックやバグ報告を送った場合と、別に許可した場合です。Team・Enterprise では、オーナーが組織の設定(Organization settings > Data and Privacy)の Rate chats で、メンバーがフィードバックを送れないようにできます。
Claude Code を社内で使っている場合は、Claude Codeのセキュリティ対策の基本もあわせてご覧ください。
Gemini:個人は「アクティビティ」の設定、仕事用のアカウントは別の扱い
個人の Google アカウント: 「Gemini アプリ アクティビティ」で、「アクティビティの保存」をオフにできます(日本語のヘルプの表記です。英語では Gemini Apps Activity・Keep Activity。実際の画面の表示は画面で確かめてください)。オフにすると、これからのチャットはアクティビティに残らず、AI モデルの学習にも使われません。ただし、フィードバックを送った場合は例外です。
オフにしていても、チャットは72時間アカウントに保持されます。一時チャットも72時間保持され、学習には使われません。
オンのままにすると、チャットはアクティビティに保存されます。自動で消える期間の既定は18か月です(3か月・36か月・自動削除なしに変えられます)。一部のチャットは人のレビュアーが確認し、確認されたチャットはアカウントから切り離されて最長3年保存されます。
仕事用の Google アカウント(Google Workspace): Gemini のヘルプは、仕事用・学校用のアカウントでは、データの扱いに別の規約が適用される場合があると案内しています。Google Workspace のプライバシーの説明(Privacy Hub)には、顧客の事前の許可や指示なしに、顧客データをモデルの学習に使わないと書かれています。ただし、これは対象のエディションで Gemini を使う場合の説明です。自社の契約が対象かは、公式ページで確かめてください。
オフにしても「ゼロ」にはならない3つのこと
学習の設定をオフにしても、次の3つは残ります。そのため、「オフにしたから何を入れても大丈夫」とは考えないことをおすすめします。
- 一定期間の保存: Claude は学習を許可しない場合でも30日、Gemini はアクティビティの保存をオフにしても72時間、会話が保持されます。ChatGPT の保存期間は公式ヘルプで確認してください
- フィードバック: Claude では、評価ボタンでフィードバックを送ると、その会話全体が最長5年保存され、学習に使われることがあります(ユーザー ID とは切り離されます)。法人向けでも、フィードバックを送った場合は「学習に使わない」の例外になり、法人向けのページでも会話全体を最長5年保存すると説明しています。Gemini も、オフのときにフィードバックを送った場合は例外になります
- 安全のための確認: Claude は、安全レビューの対象になった会話を学習に使うことがあると説明しています。Gemini は、アクティビティの保存がオフでも、一時チャットでも、応答と安全の保護のために、人のレビュアーによるレビューを含めてチャットを使うと説明しています
ほかに、次の2点も覚えておくと安心です。
- 設定を変える前の会話: Claude は、設定をオフにすると新しい会話は今後の学習に使わないものの、すでに始まった学習や学習済みのモデルには含まれたままだと説明しています。Gemini は、人が確認したチャットはアクティビティを削除しても消えず、最長3年保存されるとしています。ChatGPT は公式ヘルプで確認してください。設定は「これからの会話」を守るものと考えておくことをおすすめします
- 共有リンク: 学習の設定と、会話を URL で人に見せる共有リンクは、別のものとして考える必要があります。2026年には、共有された会話が検索結果に出た事例が報じられました。詳しくはAIで情報が漏れるって本当? 2026年の3つの事例に共通する原因で紹介しています
会社として確認したいチェックリスト
社員の個人アカウントの設定を、会社がまとめて変える方法は、今回調べた公式の情報では確認できませんでした。そのため、まずは今の使われ方を知り、本人に設定してもらうか、会社の契約に移すかを決めることになります。
- 社員が使っている生成AIのサービスと、個人・会社のどちらのアカウントかを書き出す
- 個人アカウントで使う人には、学習の設定を自分の画面で確かめてもらう(上の表の「学習に使うかの設定」の行)
- 業務の会話では、評価ボタンなどのフィードバックを送らないと決める
- 「オフにしても一定期間は保存される」ことを社員に伝える
- お客様の個人情報など、どの設定でも入力しない情報を決める
- 共有リンクを作るときのルールを決める
- 守りたい情報を扱う業務は、法人向けのプラン(ChatGPT Business・Enterprise、Claude Team・Enterprise、対象のエディションの Google Workspace など)を検討する
- 法人向けにしたら、管理者の設定(Claude の Rate chats、ChatGPT Enterprise の保持期間など)を確かめる
- 設定の名前や保存期間は変わることがあるので、見直す時期(たとえば半年に1回)を決める
よくある質問
有料の個人プランにすれば、学習に使われませんか?
Claude の場合、扱いを分けるのは有料かどうかではなく、個人向けか法人向けかです。有料の Pro・Max も2025年の個人向けの規約の対象で、無料プランと同じように設定で選びます。ChatGPT の個人向けの有料プランの扱いは、公式ヘルプで確認してください。
学習をオフにすれば、機密情報を入れても大丈夫ですか?
おすすめしません。理由は上の「ゼロにはならない3つのこと」のとおりです。どの設定でも入れない情報を、先に決めておくことをおすすめします。
社員の個人アカウントの設定を、会社でまとめて変えられますか?
今回調べた公式の情報では、その方法を確認できませんでした。会社として管理したい場合は、法人向けのプランに切り替えて、管理者が設定を確かめられる形にするのが選択肢の1つです。
会社の Google アカウントで Gemini を使うなら、設定は要りませんか?
Privacy Hub の説明は、対象のエディションで使う場合のものです。自社の契約が対象か、管理者が公式ページで確かめてください。
まとめ
- Claude と Gemini は個人向けに学習に使わせない設定があり、ChatGPT にも同様の設定があるとされる(名前・場所は公式ヘルプで確認)
- ChatGPT Business・Enterprise と Claude の法人向けは既定で学習に使わない。Google Workspace は対象のエディションで、顧客の許可・指示なしに学習に使わないと説明している(2026年10月時点)
- 設定をオフにしても、一定期間の保存・フィードバック・安全のための確認は残る。設定は「これからの会話」を守るものと考える
- 会社としては、使っているサービスとアカウントを把握し、入れない情報を決め、必要なら法人向けのプランに移す
設定は入口にすぎません。社内で生成AIを安全に使う方法を学びたい方は、せとうちAIの研修のページをご覧ください。
次にできること
取材・事業提携のご依頼は お問い合わせ から
この記事で扱うAIエージェント
- Claude Code
Anthropicが提供する、開発を任せるAIエージェントです。日本語で指示すると、ファイルを読み書きし、コマンドを実行しながら、開発やデータ整形などの作業を進めます。SETODEZAのエンジニアが、実際の開発の現場で使っています。
- Claude Cowork
Anthropicが提供するAIエージェントです。日本語で作業を頼むと、ファイルを自分で開いて必要な情報を抜き出し、表などにまとめて返します。
- ChatGPT Work
OpenAIが提供するChatGPTの「Work」は、時間のかかる複数ステップの仕事を任せるAIエージェントです。調べて分析し、文書・表・スライド・レポートなどの成果物まで仕上げます。

