Antigravity CLI とは? Gemini CLI の後継を Claude Code・Codex と比べる


SETODEZA合同会社 CTO
岡山大学大学院でAIを研究し、修了後はフリーランスのエンジニアとして独立。延べ利用者5,000人超のスマホアプリ「ぐらごる」を開発したほか、Web・スマホ・デスクトップのアプリを受託で手がける。SETODEZA合同会社CTOとして、設計からテストまでAIを組み込んだ開発を実践。せとうちAIではAIツールの検証と執筆を担当。
Gemini CLI を使っていたのに、ある日から動かなくなった。あるいは、ターミナルで動く AI エージェントを使い始めたいけれど、Google・Anthropic・OpenAI のどれにすればよいか分からない。この記事は、そんな人に向け
- この記事の対象
Gemini CLI が使えなくなって移る先を探している人と、ターミナルで動く AI エージェント(Antigravity CLI・Claude Code・Codex)のどれを使うか、または会社で使わせるかを決めたい開発者・情報システム担当
- 結論
- Antigravity CLI(コマンド名 agy)は Google の Antigravity のターミナル版で、Gemini CLI の後継。Google AI Pro・Ultra と無料の個人向けの Gemini CLI は 2026年6月18日に止まった(有料の API キーでの利用は続く)
- Gemini CLI の Skills・Hooks・Subagents は引き継がれ、初回起動で移行の一覧が出る。ワークスペースのスキルと MCP の設定は手で移す
- Claude Code・Codex と仕組み(スキル・フック・サブエージェント・MCP・書き込み前の確認)はよく似ている。選ぶときの違いは、使えるアカウントと料金、データの扱い、組織での管理のしかた(2026年10月時点)
Gemini CLI を使っていたのに、ある日から動かなくなった。あるいは、ターミナルで動く AI エージェントを使い始めたいけれど、Google・Anthropic・OpenAI のどれにすればよいか分からない。この記事は、そんな人に向けたものです。
Gemini CLI の後継の「Antigravity CLI」が何か、Gemini CLI から移るときに何をすればよいかを、Google の公式情報で整理します。そのうえで、Claude Code・Codex と同じ項目で並べます。比べるのは公式に書かれている仕様と料金の体系までで、どれが優れているかは決めません。料金や機能は変わりやすいので、すべて2026年10月時点の情報です。
Antigravity CLI とは
**Antigravity CLI(コマンド名 agy)は、Google のエージェント向け開発プラットフォーム「Google Antigravity」のターミナル版で、Gemini CLI の後継にあたる道具です。**
Google Antigravity は、次の4つでできています。
- App:手元で動く複数のエージェントを並べて管理するデスクトップアプリ
- CLI:ターミナルで使う版(この記事の主役)
- IDE:エディタの形で使う版
- SDK:自分でエージェントを試作するための道具
Google の発表によると、Antigravity CLI は Go という言語で作られ、複数のエージェントを裏で同時に動かせます。デスクトップアプリ(Antigravity 2.0)と同じエージェントの仕組みを使っています。
Gemini CLI はもう使えない?
Google AI Pro・Ultra か、無料の個人向けで使っていた場合は、使えません(有料の Gemini API キーで使う場合は続きます)。Google は2026年5月19日に、Gemini CLI を Antigravity CLI に移すと発表しました。
- 2026年6月18日に止めると発表されたもの:Google AI Pro・Ultra と、無料の個人向けで使う Gemini CLI と、Gemini Code Assist の IDE 拡張
- そのまま使えるもの:Gemini Code Assist Standard・Enterprise のライセンスを持つ組織。有料の Gemini API キーで使う Gemini CLI も続くと書かれています
Antigravity CLI は、発表の日から誰でも使えるようになっています。
Gemini CLI から移るときにすること
Google は、Gemini CLI の Agent Skills・Hooks・Subagents を Antigravity CLI に引き継ぐとしています。Extensions(拡張機能)は「Antigravity plugins」に変わります。ただし、最初から機能がすべて一致するわけではないとも書かれています。
公式の移行ガイドをもとに、することを並べます(パスやコマンドは公式ページで確かめてから実行してください)。
agyを初めて起動する。以前の設定が見つかると、移す項目を選ぶ一覧が出ます。ログインの情報は、OS の安全な保存場所に移されます- 拡張機能は
agy plugin import geminiで、プラグインに変えます - ワークスペースのスキルは、手で
.agents/skills/に移します(以前は.gemini/skills/) - MCP(外部のツールとつなぐ仕組み)の設定は、手で
mcp_config.jsonに書き直します。リモートのサーバーの URL を書く項目の名前は、url・httpUrlからserverUrlに変わります
| 設定 | 以前(Gemini CLI) | 移す先(Antigravity CLI) |
|---|---|---|
| 個人のスキル | ~/.gemini/skills/ | ~/.gemini/antigravity-cli/skills/ |
| ワークスペースのスキル | .gemini/skills/ | .agents/skills/ |
| 個人の MCP | ~/.gemini/settings.json の中 | ~/.gemini/config/mcp_config.json |
| ワークスペースの MCP | (公式の表に記載なし) | .agents/mcp_config.json |
| 指示のファイル | GEMINI.md・AGENTS.md | そのまま読まれる |
自分で作ったターミナルの配色や、試験的な表示の設定は、引き継がれないことがあります。
Antigravity CLI の入れ方とログイン
agy は、OS ごとの自動インストーラーで入れます。macOS・Linux・Googlebook 用と、Windows の PowerShell 用・コマンドプロンプト用があります。入ったかどうかは agy --version で確かめます。初めて起動すると、配色・表示のしかた・今のフォルダを信頼するかを選びます。
ログインの方法は次の4つです。
- 個人の Google アカウント
- Gemini Enterprise(会社のアカウント。OAuth でのログインはプレビュー)
- Gemini API キー。
settings.jsonのmodelProviderと、環境変数のGEMINI_API_KEYの両方が要ります(環境変数だけでは使われません) - Google Cloud の認証情報(ADC。プレビュー)
Antigravity CLI は無料で使える?
個人は無料のプランから使えます(2026年10月時点)。
- 個人:無料のプランは $0 で、使える量は週ごとに決まります。Google AI Pro・Ultra に入っていると、使える量が増えます。どのプランでも CLI を含むすべての機能が使えます。使える量の数字は公開されていません。Pro・Ultra の月額は、Antigravity の料金ページには載っていません
- 組織:Google Cloud を通して契約します。Standard・Plus はユーザー1人あたり月 $30 から、またはユーザーごとの料金がなく、使った分だけ払う形があります。使う額の上限を決めることもできます
- Gemini Enterprise を契約している会社:2026年8月20日の発表で、対象の Standard・Plus の契約に Antigravity が含まれるようになりました。追加のライセンスは要りません
Claude Code・Codex と比べる
Claude Code は Anthropic の、Codex は OpenAI の、ターミナルで動く AI エージェントです。3つとも、ファイルを読み書きし、コマンドを動かして作業を進めます。
比べる前に、基準を決めておきます。ここでは、使い始めるとき・会社で使うときに判断が分かれる、次の5つで並べます。
- 何のアカウントで使えるか(ログイン)と、対応する OS
- 料金の体系
- 入力したデータの扱い
- 自分の作業に合わせて広げる仕組み(スキルなど)
- 書き込みやコマンドの前に確認する設定
使いやすさや答えの正確さは、公式情報からは比べられません。また、私たちが3つを同じ条件で試した結果もないので、ここでは書きません。
1. ログインと対応する OS
| 項目 | Antigravity CLI | Claude Code | Codex |
|---|---|---|---|
| ログイン | 個人の Google アカウント、Gemini Enterprise、Gemini API キーなど | Pro・Max・Team・Enterprise・Console のアカウント。Amazon Bedrock などのクラウドも可 | ChatGPT のアカウント(Sign in with ChatGPT)か API キー |
| 入れ方 | OS ごとの自動インストーラー | 公式のインストーラー。Homebrew・WinGet・npm なども可 | macOS・Linux は公式のインストーラー。Windows は専用の説明ページがある |
| 対応する OS | インストーラーは macOS・Linux・Googlebook・Windows 用 | macOS 13.0 以降、Windows 10(1809)以降、Ubuntu 20.04 以降など | macOS・Linux(Windows は WSL などの説明がある) |
Claude Code は、無料の claude.ai のプランでは使えません。Codex は、ChatGPT でログインするとプランの範囲で使え、API キーでログインすると API の料金がかかります。
2. 料金の体系(2026年10月時点・米ドル)
| 項目 | Antigravity CLI | Claude Code | Codex |
|---|---|---|---|
| 個人 | 無料のプラン($0)から。Google AI Pro・Ultra で量が増える | Pro 月 $20(年払いなら月 $17)、Max 月 $100 から | ChatGPT の Free・Go(月 $8)・Plus(月 $20)・Pro(月 $100 から)に含まれる |
| 組織 | Google Cloud 経由で1人月 $30 から、または使った分だけ。Gemini Enterprise の対象の Standard・Plus に含まれる | Team Standard(2人から)1人月 $20(年払い)/$25(月払い)、Enterprise(20人から)は1人月 $20(年払い)+使った分 | ChatGPT Business 1人月 $20(年払い、2人から)/$25(月払い)。Enterprise は問い合わせ |
| 使える量 | 5時間ごと・週ごとの上限。数字は非公開 | プランごとの上限。Enterprise は使った分を払う | 5時間ごとの目安と週の上限。超えた分はクレジットを買う |
3つとも、個人・組織のどちらでも契約できます。違いは、どのサービスの契約に含まれるかです。Antigravity は Google AI・Google Cloud、Claude Code は Claude、Codex は ChatGPT の契約に入っています。
3. 入力したデータの扱い
会社で使うなら、特に確かめておきたい点です(私たちの考えです)。
- Antigravity CLI:個人向けの追加の規約では、やり取りの内容(Interactions)を Google の研究や製品の改善に使い、Google の従業員や委託先が見ることがある、と書かれています。使い方は設定で変えられ、削除を頼むこともできます。ただし、設定を変えたときにどこまで使われなくなるかは、公式の本文で確かめられませんでした。Gemini Enterprise か Google Workspace を通して使う場合は、この規約ではなく、会社が結んだ規約に従います。Gemini Enterprise 版では「コードは基盤モデルの学習に使われない」と発表されています
- Claude Code:個人向けの Pro・Max は、学習に使うかを本人が選びます。オンにすると学習に使われ、保存期間は5年です(オフなら30日)。Team・Enterprise・API は、会社が自分から参加しない限り、学習に使われません。保存期間は標準で30日です
- Codex:ChatGPT でログインした場合は ChatGPT 側の設定に、API キーの場合は API の組織の設定に従います。プランごとの学習の既定は、今回は公式の本文で確かめられませんでした
会社で使わせるなら、どれも個人の契約ではなく、組織の契約を通すと考えておくのが安全です(私たちの考えです)。ChatGPT・Claude・Gemini の学習の設定は、「ChatGPT・Claude・Gemini で入力した情報を学習に使わせない設定と、法人プランでの扱い」で詳しく扱っています。
4. 自分の作業に合わせて広げる仕組み
3つとも、ほぼ同じ考え方の仕組みを持っています。用語を先に説明します。
- スキル:手順や決まりを
SKILL.mdに書いたフォルダ。エージェントが必要なときに読みます - フック:決まった場面(道具を使う前など)で、自分のスクリプトを自動で動かす仕組み
- サブエージェント:特定の作業を任せる、別の専門のエージェント
- MCP:外部のツールやデータとつなぐための共通の仕組み
| 項目 | Antigravity CLI | Claude Code | Codex |
|---|---|---|---|
| スキル | SKILL.md のフォルダ。ワークスペースは .agents/skills/ | SKILL.md のフォルダ。プロジェクトは .claude/skills/ | SKILL.md のフォルダ。リポジトリは .agents/skills |
| フック | 自分のシェルスクリプトを動かす | あり。会社の管理設定で、会社が認めたフックだけにできる | hooks.json か config.toml に書く |
| サブエージェント | /agents の画面で見守り・承認する | Markdown のファイル。プロジェクトは .claude/agents/ | 組み込みの3つ(default・worker・explorer)と、TOML のファイルで作るもの |
| MCP | mcp_config.json | あり。会社の管理設定で、使えるサーバーをしぼれる | config.toml の [mcp_servers.<名前>] |
| 指示のファイル | GEMINI.md・AGENTS.md | CLAUDE.md | AGENTS.md |
公式ドキュメントでは、Antigravity CLI と Codex のスキルの置き場所が、同じ .agents/skills という名前になっています。AGENTS.md も両方が読みます。
5. 書き込みやコマンドの前に確認する設定
Antigravity CLI と Claude Code は、最初の設定では、ファイルを書き換える前やコマンドを動かす前に確認を求めます。Codex は、サンドボックスの範囲と承認のしかたの組み合わせで決まります。
- Antigravity CLI:最初は
request-reviewという設定で、ファイルの書き込み・コマンド・Web の道具を使う前と、作業中のフォルダの外のファイルを触る前に確認します。/permissionsで、許す・断る・確認するの一覧をcommand(git)のような形で決めます。ターミナルのサンドボックス(作業を囲って外に影響させない仕組み)は、最初はオフです(--sandboxで使う) - Claude Code:作業中のフォルダの読み取りは確認なしで、コマンド・ファイルの編集・Web の取得は確認します。確認の度合いを変えるモードがあり、Shift+Tab で切り替えます
- Codex:「サンドボックスの範囲」(読み取りだけ・作業フォルダに書き込める・すべて)と「承認のしかた」(必要なときに確認する・確認しないなど)の2つで決めます。たとえば
Autoは、作業フォルダに書き込めて、必要なときに確認する組み合わせです。最初はネットワークを使えません。.gitなどのフォルダは、書き込める範囲の中でも読み取りだけです。どの組み合わせが最初の設定かは、公式ページで確かめてください
どれを選ぶか
ここからは、比べた結果をもとにした私たちの考えです。
- すでに契約しているサービスで選ぶ:Google AI Pro・Ultra や Gemini Enterprise を使っているなら Antigravity CLI、Claude の有料プランなら Claude Code、ChatGPT のプランなら Codex が、追加の契約なしで始めやすいと考えられます
- Gemini CLI の設定を生かしたい:Antigravity CLI はスキル・フック・サブエージェントを引き継げる範囲が広いので、移る手間は少ないと考えられます
- まず無料で試したい:Antigravity CLI には無料のプランがあり、Codex は ChatGPT の Free にも含まれます。Claude Code は有料のプランが必要です
- 会社で何人にも使わせる:データの扱いと、会社として設定を配れるかで選びます。Claude Code の会社での管理は「Claude Code を会社で導入するには?」で詳しく扱っています。Antigravity の組織向けの管理機能は「一元管理できる」とあるだけで、具体的な方法は公式情報で確かめられませんでした
注意点と、合わない場合
- Gemini CLI と完全には同じではありません。最初は機能が一致しないと Google 自身が書いています。移したあと、いつもの作業が同じように動くかを確かめてください
- 会社の契約の中身は、契約前に確かめてください。Antigravity の組織向けの管理機能、Google AI Pro・Ultra の月額、使える量の数字は、公式のページで確かめられませんでした
- 確認を外す設定は慎重に。3つとも確認を減らすモードや設定があります。会社で使うなら、どこまで任せるかを先に決めておくのがよいと考えます。Claude Code の設定の例は「Claude Code のセキュリティ設定の基本」にあります
- ターミナルを使わない業務なら、別の道具が合います。Gmail・ドライブ・スプレッドシートの作業を自動にしたいだけなら、Google の「Workspace Studio」のように、文章で説明するとフローを作ってくれる道具もあります(2026年10月時点で、Google Workspace の Business・Enterprise の対象のプランで、管理者が Gemini を有効にしていると使えます)。Google Workspace の Gemini については「Google Workspace の Gemini を仕事で使う」をご覧ください
まとめ
- Antigravity CLI(
agy)は、Google Antigravity のターミナル版で、Gemini CLI の後継 - Google AI Pro・Ultra と無料の個人向けの Gemini CLI は2026年6月18日に止まった。Gemini Code Assist Standard・Enterprise の組織と、有料の API キーでの利用は続く
- 移るときは
agyを起動して一覧から選び、拡張機能はプラグインに変え、ワークスペースのスキルと MCP の設定は手で移す - Claude Code・Codex とは、スキル・フック・サブエージェント・MCP・書き込み前の確認という仕組みがよく似ている
- 選ぶときの違いは、どの契約で使えるか、入力したデータの扱い、会社としての管理のしかた(2026年10月時点)
Claude Code・Codex などの使いどころや注意点は、AIエージェントの一覧でも紹介しています。Claude Code を会社で使う場合は、「Claude Code を会社で導入するには?」も続けてお読みください。
次にできること
取材・事業提携のご依頼は お問い合わせ から

