キーワードを入力してください(記事タイトル・タグ・カテゴリ)

せとうちAI

Claude Code を会社で導入するには? Team・Enterprise の選び方と、全員に配る管理設定(2026年10月時点)

ガイド·2026.10.29·最終検証: 2026.10.22·14 min read·
Claude Code を会社で導入するには? Team・Enterprise の選び方と、全員に配る管理設定(2026年10月時点)
赤木 孝臣

SETODEZA合同会社 代表 / せとうちAI 編集長

BBT大学卒業。システム開発・スタートアップ支援・マーケティングを経て生成AI事業を開始。SETODEZA合同会社代表として岡山・香川の中小企業へのAI導入を支援するほか、岡山市ももスタ「NoCodeBootCamp」を運営。せとうちAIの企画・編集を担当。

社員に Claude Code を使ってもらいたいけれど、「どのプランを契約すればいいのか」「全員に同じルールで使わせるにはどうするのか」「入力した情報が学習に使われないか」が分からない——そんな段階の経営者・情報システム担当に向けた記事で

この記事の対象

社員に Claude Code を使わせたいが、どのプランを選び、どう設定を配り、どこまで管理できるかで迷っている中小企業の経営者・情報システム担当(エンジニアでない人を含む)

結論
  • 会社として複数人に使わせるなら、アカウントをまとめて管理できる Team(最低2アカウント)か Enterprise(最低20アカウント)を選ぶ。個人向けの Pro・Max は一元管理ができない
  • 全員に同じルールを守らせる要が「管理設定(managed settings)」。Team・Enterprise なら管理コンソールから配れて、ユーザーは上書きできない
  • Team・Enterprise で送ったコードや入力は、既定ではモデルの学習に使われない(2026年10月時点)。SCIM・監査ログ・データの最小保持は Enterprise だけの機能

社員に Claude Code を使ってもらいたいけれど、「どのプランを契約すればいいのか」「全員に同じルールで使わせるにはどうするのか」「入力した情報が学習に使われないか」が分からない——そんな段階の経営者・情報システム担当に向けた記事です。この記事では、会社として Claude Code を導入するときに決めることを、プラン選び → アカウントとログイン → 全員に配る設定 → 社内ルール → 進め方の順に、2026年10月時点の公式情報で整理します。個人の設定ファイルの詳しい書き方や、ほかの AI との比較は別の記事にゆずり、ここは「会社として一括で管理する」観点にしぼります。

料金・プラン・機能は変わりやすいので、契約の前に必ず公式の最新情報で確かめてください。

「会社で Claude Code を使う」とはどういうことか

Claude Code は、Anthropic 社の Claude をターミナルやエディタから使い、調べ物・資料づくり・プログラムの作成などを任せられるツールです。

会社で使うとは、社員が個人で契約するのではなく、会社が複数人分のアカウントをまとめて契約し、請求・権限・設定を一元管理することを指します。ここが個人利用との分かれ目です。

Claude Code は無料(Free)プランでは使えず、有料の Pro・Max・Team Standard・Team Premium・Enterprise のいずれかに含まれます(2026年10月時点)。このうち Pro と Max は個人向けのプランで、会社が社員に使わせても、アカウントをまとめて管理したり、全員に同じ設定を配ったりはできません。さらに後述のとおり、Free・Pro・Max は設定しだいで入力が学習に使われることがあります。複数の社員に使わせるなら、Team か Enterprise を選ぶのが基本です。

プランの選び方:Team と Enterprise

Team と Enterprise は、どちらも Claude Code と claude.ai(ブラウザ版の Claude)を1つの契約でまとめ、請求と管理を一元化できます。公式は Team を「すぐ始めたい小さなチーム向け」、Enterprise を「セキュリティやコンプライアンスの要件がある大きな組織向け」と位置づけています(2026年10月時点)。

中小企業(10〜50人ほど)が見るべき違いを、表にまとめます。

項目TeamEnterprise
向いている規模すぐ始めたい小さなチームセキュリティ要件のある組織
最低契約アカウント数2アカウント20アカウント
料金(米ドル・2026年10月時点)Standard アカウント:年払い 月$20/月払い $25 Premium アカウント:年払い 月$100/月払い $125アカウントあたり 年払い 月$20+使用量は API 料金で別請求
使用量の上限アカウントの種類ごとに上限ありアカウントごとの上限なし(管理者が利用額の上限を設定)
本人確認・契約セルフサービス(カード払い)営業経由も選べる(請求書払いが可能)
使える管理機能SSO/JIT/ロール/利用額上限/管理設定左に加えて SCIM/監査ログ/カスタムロール/データ保持の設定/Zero Data Retention
  • 契約できるアカウント数の下限が判断の第一歩です。 Enterprise は最低20アカウントなので、人数が少なければ Team が現実的です。
  • Team のアカウントには Standard と Premium の2種類があり、使える量が違います。Standard アカウントは個人の Pro プランより多く使え、Premium アカウントはその Standard アカウントの約5倍の利用量とされています(2026年10月時点。公式ヘルプの表現に基づくため、契約前に公式で確認してください)。
  • Enterprise はアカウントごとの使用量の上限がなく、使った分が API の料金で請求されます。管理者は組織やユーザーごとに利用額の上限を設定できます。Enterprise ではすべてのアカウントに Claude Code が含まれます。
  • 料金の数字と支払い方法(Team はカードのみ、Enterprise は営業経由で請求書払いが可能、日本では2026年4月から消費税10%が加算)は、別記事「Claude・ChatGPT・Gemini、会社で契約するならどれ? 法人プランの比較」で3社まとめて扱っています。

まとめると、人数が20人に満たない、またはまず小さく始めたい会社は Team、アカウント数が多く、監査ログや ID 管理システム(IdP)との自動連携(SCIM)、データの最小保持などコンプライアンス要件がある会社は Enterprise、という選び方になります。

導入の最初の手順:アカウントの割り当てとログイン

プランを契約したら、社員が使い始めるまでの流れは次のとおりです(Team・Enterprise 共通)。

  1. 管理者(Admin 以上)が、管理コンソールの Organization settings で社員にアカウントを割り当てる
  2. 社員が Claude Desktop(デスクトップアプリ)を入れて会社のアカウントでログインし、Code タブを開く(追加のインストールが要らず、おすすめの方法)
  3. ターミナルで使う場合は、claude コマンドを実行し、「Claude account with subscription」→ 自社の Team/Enterprise プランを選んで認証する

社員の画面に「You haven't been added to your organization yet(まだ組織に追加されていません)」と出たら、そのアカウントに Claude Code のアクセスが含まれていないということです。管理コンソールでアカウントを更新してください。

全員に同じ設定を配る「管理設定(managed settings)」

会社で使ううえで大事なのが、管理設定(managed settings)です。これは、ユーザーが勝手に変えられない会社のポリシーを、すべての社員の端末にまとめて配る仕組みです。

管理設定とは、一人ひとりが自分の設定ファイルに書く設定よりも優先される、会社ぜんたいの設定のことです。公式ドキュメントでも「自分の設定ファイルや --settings オプションでは、管理設定のキーを上書きできない」とされています。設定がどこから来ているかは、社員が Claude Code のなかで /status を実行すると、Setting sources の行で確認できます。

会社が配る管理設定は一人ひとりの設定より優先される、という優先順位を表した図
管理設定は上書きできない

配り方は主に次のとおりです(優先順位の高い順)。

  • サーバー管理設定(server-managed settings):Team・Enterprise で使える方法。claude.ai の管理コンソール「Organization settings > Claude Code > Managed settings」から設定(JSON)を入力するだけで、専用の端末管理ツール(MDM)が要りません。各端末は起動時と1時間ごとに自動で取り込みます。いちばん手軽なので、多くの会社はまずこれで十分です。
  • 端末に置くファイル:管理者が各端末の決まった場所に managed-settings.json を置く方法。置き場所は OS ごとに決まっています。
    • macOS:/Library/Application Support/ClaudeCode/managed-settings.json
    • Linux・WSL:/etc/claude-code/managed-settings.json
    • Windows:C:\Program Files\ClaudeCode\managed-settings.json
  • MDM(端末管理ツール)経由:Jamf・Intune などで上のファイルや設定を一括配布する方法。端末の台数が多い会社向けです。

管理設定で決めておきたいこと

管理設定では、次のようなことを会社の方針として固定できます(2026年10月時点で使える主なキー)。

  • 危険なモードを止める:permissions.disableBypassPermissionsMode を "disable" にすると、確認をすべて飛ばす最も危険なモードを全員で使えなくできます。permissions.disableAutoMode で自動実行モード(auto mode)も止められます。
  • 許可・拒否のルールを会社で固定する:permissions.allow/permissions.deny でコマンドやファイルの読み書きを許可・拒否し、allowManagedPermissionRulesOnly を true にすると、社員個人のルールを無視して会社のルールだけを有効にできます。
  • 使ってよい外部ツール(MCP サーバー)をしぼる:allowedMcpServers/deniedMcpServers で、社内で認めた連携先だけに限定できます。
  • 社員が勝手に入れた自動処理(hook)を止める:allowManagedHooksOnly で、会社が認めた hook 以外を動かさなくできます。
  • そのほか、ログイン方法の固定、使えるモデルやバージョンの下限、ローカルに残すデータの保持日数(cleanupPeriodDays)なども指定できます。

公式ドキュメントには、組織向けの managed-settings.json の記入例が載っています。これをもとにした、最小限の例は次のようなイメージです(実際のキーや書き方は公式の例で必ず確かめてください)。

{
  "permissions": {
    "disableBypassPermissionsMode": "disable",
    "deny": ["Read(./.env)", "Read(./secrets/**)"]
  },
  "allowManagedPermissionRulesOnly": true,
  "cleanupPeriodDays": 30
}

なお、管理設定にシェルコマンドを実行する設定(hook など)を含めると、社員が初めて取り込むときに「どんな設定が入るか」を説明するセキュリティの確認画面が出て、承認しないと Claude Code が起動しません。社員に事前に周知しておくと混乱を防げます。

個人が自分の settings.json に書く許可・拒否の書き方そのものは、別記事「Claude Code のセキュリティ設定の基本」で詳しく扱っています。会社の管理設定を書く前に、一度目を通しておくと理解が早まります。

入力した情報は学習に使われる? 社内ルールに入れたいデータの扱い

会社で導入するとき、いちばん不安に思われるのがデータの扱いです。公式の記載(2026年10月時点)を整理します。

  • Team・Enterprise・API の利用は「商用利用」の扱いで、送ったコードや入力は既定ではモデルの学習に使われません。 会社が開発者パートナープログラムなどに自分からオプトイン(参加を選ぶ)したときだけ使われます。
  • 一方、Free・Pro・Max は「個人利用」の扱いで、学習に使うかどうかを本人が選ぶ設定があり、オンだと学習に使われることがあります。この点でも、会社利用は Team・Enterprise が安心です。
  • サーバー側にデータが残る期間は、Team・Enterprise とも標準で30日です。リクエストが終わると保存しない「Zero Data Retention」は Enterprise だけの機能で、標準では含まれず、Anthropic のアカウント担当が組織ごとに有効化します。
  • Claude Code は、作業の記録(transcript)を各端末の ~/.claude/projects/ に暗号化せずに30日間保存します(再開のため)。保存日数は管理設定の cleanupPeriodDays で短くできます。社員の端末に業務の内容が平文で残る点は、社内ルールで扱いを決めておきたいところです。
  • /feedback や /bug などで送るフィードバックの記録は5年間保存されます。Team・Enterprise では管理者がメンバーのフィードバック送信を制限できます。

これらをふまえ、社内ルール(ガイドライン)には、たとえば次のような項目を入れると実務に合います。社内ルールのひな形は「社内の生成AI利用ルール(ガイドライン)の作り方とひな形」も参考にしてください。

  • 会社の契約(Team/Enterprise)以外の個人アカウントで業務のコードを扱わない
  • 管理設定で止めているモード・ツールを回避しない
  • 端末に残る作業記録の保持日数と、退職・端末返却時の消去の扱い
  • 顧客情報など、入れてはいけない情報の線引き

Enterprise だけの機能

Team と Enterprise で迷う会社のために、Enterprise でしか使えない主な機能をまとめます(2026年10月時点)。これらが必要かどうかが、Enterprise を選ぶ分かれ目です。

  • SCIM:ID 管理システム(IdP)と連携し、社員の入退社に合わせてアカウントやロールを自動で同期する
  • 監査ログ:誰が・いつ・何をしたか、システムの出来事やデータへのアクセスを記録する
  • カスタムロール:役割ごとに権限を細かく設計する(既定の権限を持たせず、割り当てたロールだけで決める)
  • データ保持の設定/Zero Data Retention:データの保持期間を調整したり、保持しない運用にしたりする

SSO(シングルサインオン)や、入社時に自動でアカウントを用意する JIT、利用額の上限の設定、そして前述の管理設定は、Team でも使えます。「全員に同じ設定を配りたいだけ」なら Team で足ります。

導入の進め方

Anthropic の公式ドキュメント「Set up Claude Code for your organization」には、組織への展開を決める5つのステップが示されています。

  1. どの経路で使うかを決める(Team/Enterprise のほか、API キーやクラウド経由など)
  2. 設定をどうやって端末に届けるかを決める(前述のサーバー管理設定・ファイル・MDM)
  3. 何を強制するかを決める(危険モードの停止、許可・拒否、使ってよいツールなど)
  4. 使用量を見える化する(誰がどれだけ使っているか)
  5. データの扱いを確認する(学習・保持・ローカルの記録)

学習リソースとして、無料の自習コース「Claude Code 101」「Claude Code in Action」が Claude Academy で提供されています。SSO・SCIM・アカウントの管理まで詳しく進めたい場合は、公式の「Claude Enterprise Administrator Guide」に手順がまとまっています(いずれも英語。本文は今回未確認)。

まとめ

  • Claude Code を会社で使うなら、アカウントをまとめて管理できる Team(最低2アカウント)か Enterprise(最低20アカウント)を選ぶ。個人向けの Pro・Max は一元管理ができない
  • 20人に満たない・まず小さく始めたいなら Team、監査ログ・SCIM・データの最小保持が要るなら Enterprise
  • 全員に同じルールを守らせる要が「管理設定(managed settings)」。Team・Enterprise なら管理コンソールから配れて、ユーザーは上書きできない。まずはサーバー管理設定が手軽
  • 危険モードの停止・使ってよいツールの限定・データ保持日数などを会社で固定できる
  • Team・Enterprise で送った入力は既定では学習に使われない(2026年10月時点)。端末に残る作業記録やフィードバックの扱いは社内ルールで決めておく

料金・プラン・機能は変わりやすいため、契約・設定の前に必ず公式の最新情報で確認してください。自社に合うプランや設定の決め方、社員向けの使い方の整え方に迷うときは、導入支援・研修のご相談もご利用いただけます。

シェア:XFacebookB!はてブ

次にできること

取材・事業提携のご依頼は お問い合わせ から

このテーマ

セキュリティ

セキュリティの記事をすべて見る

この記事で扱うAIエージェント

  • Claude Code

    Anthropicが提供する、開発を任せるAIエージェントです。日本語で指示すると、ファイルを読み書きし、コマンドを実行しながら、開発やデータ整形などの作業を進めます。SETODEZAのエンジニアが、実際の開発の現場で使っています。

関連記事